「ダンサー・イン・ザ・ダーク」は衝撃的でしたね。まだご覧になってない方の為にあえて内容は申しませんが、これは劇場で観るべき映画です。ビデオでは耐え切れないと思います。(長いし、しんどいし、また他の観客と感動を分かち合うべき?)色々と考えさせられました。この映画の主人公セルマは、半ば事故のようなカタチで人を殺めてしまうのですが、これとは少し論点が違うと思いますが昔は実際、社会的弱者が犯人に仕立てられ、冤罪が頻繁にあったそうです。いや、昔の話ではないですね。去年愛媛県でやってもいない事件の犯人にされ、1年ほど牢に入れられていた方がいらっしゃっいました。この方も、(テレビで拝見した印象なのですが)生きるのに下手そうな、失礼ですがお世辞にも頭脳明晰とは言い難い人のようでした。別件で逮捕されていた真犯人の自供によって、真相が発覚したというから驚きです。
また、死刑制度も私はこの映画を見るまではどちらかと言うと、賛成派だったのですが、今はどちらとも言えません。近頃映画で泣いていない方に特にオススメです。でも、体調の良い時に観た方がよいと思われます。
「13デイズ」キューバ危機を描いた、これも社会派映画。アメリカ映画にしては、真面目路線。おかげで興行的にはイマイチだったみたいで。確かに「JFK」みたいな娯楽性はありませんでした。でも、これまた、考えさせられました。国が色んな意味で危機に陥ると、台頭してくるのがタカ派で、それは単純で分かり易く支持に傾き易いことが伺えました。私自身、はっきり物を言う強い人に憧れますが、果たして本当の強さって、真の人間的優しさって何だろうか、と深く考えました。ある会社では管理職以上は強制的に観るようにと勧めたそうですが、確かに会社の危機管理術の参考にもなる映画だと思いました。
「BROTHER」さすがにイギリス資本(でしたよね?)が少し入っているだけあって、いつもの北野監督作品にしては分かり易かったです。監督自身もおっしゃってましたが、この映画は太平洋戦争をパクっている一面もあります。(分かる人には分かると思います。観ていらっしゃらない方の為にここでは敢えて詳細は言及いたしません。)「私の映画の中の暴力は痛さが伝わってくるので、誰も真似をしようとは思わないはず」とは監督の弁。確かに。でも、ドンパチやっているシーンはスッキリします。(私も相当ストレスが溜まっているのかなぁ。)ヨージ・ヤマモトの服がカッコ良かった。今年は黒で行こうかと思いました。(毎年のことか・・・。)
「狗神」やっぱり映画(特に日本の)は原作本には勝てないのでしょうか・・・。全く心が動かなかったです。でも、こういう映画を観慣れていない人はいいかもしれない。
「ハート・オブ・ウーマン」メル・ギブソンもこういう楽(?)な役柄をするようになりましたか。いつまでもマッドマックスな彼を願うのは、やっぱり酷な話ですかねぇ。ヘレン・ハント扮する女性上司が「私って物事をハッキリ言うから、敬遠され易いの」みたいなことを、言ってましたけど、女に奥ゆかしさみたいなものを求めるのは、日本だけではなかったんですね。そう言えば、昔アメリカの女の子と文通してた時、その子もすごく保守的だった。
「あの子を探して」中国映画です。全然期待せずに観たおかげで、最後は思いがけず号泣してしまいました。私は一度泣くと、それが嗚咽に変わるから、もう大変なんですよ。萩市の映画館で観たんですけど、他のお客さんのすすり泣く声にまた、涙。こういうのを相乗効果っていうんでしょうね。これもまた、「ダンサー・イン・ザ・ダーク」同様、劇場で体調のいい時に観ることをオススメします。
最後まで読んでくれて有難うございます。私は30代の女性です。映画のことなど語れる同性の方、よろしかったらメール下さい。
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