「ウッ!」
71歳のおジイサンが顔をしかめます…
【ウーロン杯】をヒトクチ飲んだ直後、でありました。
「どうしたんですか?…」
「イ、痛てぇ…」
肝臓のあたりをおさえ、かがみ込むのです…
カウンターに片手ついて。
「ま、マズイんじゃないですか…ちょっと!」
横にいた私は、やや慌てます。
「そ、そうだな…
出てきたばっかだからな、さっき…」
出てきた?デテキタ? 一体なんのこったろ…。
トンとワケが解らないのでございます。
「イヤ…今…出てきたトコなんだ、
ソコの病院から…ウッ!」
「…………………………あの、つまり…
ついさっき病院から
【退院】してきたってコト、なんですか?
肝臓やられて入院してて…。
……で、酒場に…直行した、と?…」
私は…人差し指たて、
つとめて【冷静】に問いただします。
「お、オォ、そういうことだ!…ウッ!ウゥ!」
それでも【二口目】をコクるジイサン…
止めなさいよ…
止めなさいよぉぉぉー!!!
私は…叫びだしたくなるのでございます。
ウン、叫びそうになるんだぁぁぁ!!!
こぉのオオバカ野郎がぁぁ!!!!!
「あーっ、ママ、勘定っ!
とりあえず一回…戻るわ!」
フラフラと出ていかれました…。
* * *
次の日、ママさんが言っとりました。
「あれから、また入院しちゃったんだって。
…ココきてウーロン杯2クチで…。」
諸行…無常。
…うん、うん、うん………ジイサーン。
(04.8.25)
※いくら年金もらって
遊んでられるっていっても、なぁ…
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