二階に【風俗店】のある、
某造り酒屋兼一杯飲み屋にて---
ここはいつだって混雑している。
カウンターのむこうには
色々な総菜が入ったタッパーがギッチリ並ぶ。
【肉じゃが】
とたのむと手の平位の小皿に
イモを2個、豚コマと玉ねぎを上にかけて
【大将】がこっちに突き出す。
昔ボクサーだったらしい彼は
たいがい無言である。
カウンターに置いた小銭から110円が消える。
ここで飲んでいるのは、
ほぼ全員が【一人で来る男性】だ。
【ウーロン杯】をコクコクと飲みながら
おじさん達は
とても可愛らしく料理をついばむ。
「おっちゃん、
何にすんの!!」
入ってくるなり
きょろきょろとカウンターの端から端まで
見渡していたおじさんがビクッとして
「とりあえず、ビール」
と言った。
酒を注文するのを完全に忘れている。
…ゆっくり飲って休みなよ
酒飲みとは、【ひな鳥】のようなものです
私など、到底大人にはなれません。
(自我男)2003.5.7.(水)17:26
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