大阪20:07発 (日本海3号)
東北行きの夜行寝台、2段式A寝台に乗り込み,まずは缶ビールを
ゴクリと飲む。
大阪のにぎわいは車窓の彼方に消える,隣の路線の通勤電車には疲れた
サラリーマンが私達をつり革につながれながらこちらを覗きこむ、ふふふっ
日本海の乗客になった時から羞恥心は置いてきた
寄り添い肩にあごをのせ、ビールをゴクリ
左手と共に ふと口ずさむ「柔肌にぃ 熱き血潮にふれもみでぇ・・・・」
後先に なりながら寝台列車と通勤電車は走る
1時間もすれば家路につくであろう疲れた人々としばし楽しませてもらう。
野暮な車掌もいなくなり車両はかなり空いている ニヤリ
京都もすぎた湖西線,右手には黒く薄ぼんやりとした琵琶湖
遠くに見える長浜か彦根の灯りを腰で数えながら窓に映る自分を見る
雲り月に見え隠れする白き肌と陰、声をころした静かな戦い・・・・・・
そろそろ賤ケ岳の合戦場、八本目の槍を収めベットに潜り込む
私は酔い、満足に上気したか一気に眠りに落ちた。
朝、目がさめると薄ぼんやりと鳥海山の美しい稜線が見えていた。
秋田着 8:43分
ここまでくればもっと旅を楽しむ、今夜の宿は鶴の湯温泉
下調べは済んでいる、混浴露天風呂、月明かりの下 白いお湯は
私達をどこまで隠せただろか
至福の旅は私たちをいざなう ふ、ふふふ、
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